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SE(たぶん)の雑感記

一応SEやっている筆者の思ったことを書き連ねます。会計学もやってたので、両方を生かした記事を書きたいと考えています。

『新・現代会計入門 第2版』読み終わった

以前書いた以下の記事の通り、『新・現代会計入門 第2版』を読んでいましたが、読み終わりました。

hiroronn.hatenablog.jp

↓本はこちら

honto.jp

実際には、3月の終わりには読み終わっていましたが、記事にするのが遅れました。

手元に本があると、中身見て感想とか書いてしまうので、あえて本が手元にない状況で記事を書いています。
記憶や、思ったことを頼りにして、書きます。


感想

内容としては、これまでの会計の変遷、過去の会計基準、現在の会計基準(日本基準、IFRS等を含む)などが主です。
それにプラスして、あくまでおまけとして、実際の財務分析も書いてあります。
(おまけ、と言っているのは、本文に「ちゃんとやるなら、企業価値入門等を読んで、と書いてあるから)

まず、「細かいところまでよく書かれている」と思いました。
一つの事象に関して、過去の日本の会計基準、諸外国での議論、議論の帰着(IFRSでどうなったか)、それを受けての日本の対応等、とにかく様々な視点から書かれており、ボリュームがすごいです。

また、実例がきわめて多いと感じました。
有価証券報告書を見れば、上場企業のことはわかるので、情報そのものは誰でも取得できます。
しかし、多くの企業が様々な視点で考察されていて、会計の大事さを実例として知ることができました。

日本の会計基準も、案外遅れていないと分かり、一安心です。
個人的には、減損の基準がIFRSと違うところが、かなり気になりました。
IFRS適用企業のリコーが、100億円の減損損失を計上した、というニュースも、昨日(2017/04/11)流れていましたし。

「会計を写像ではなく、動画としてとらえたい」という旨の記述は、好きです。
再勉強のため、と思って読みましたが、会計の楽しさも感じられる、良い本でした。

お勧めする人

  • 簿記を勉強した人(資格を取った人) 日商簿記2級がわかっていると、読むのに苦労はしないと思います。
  • 会計学の勉強を始める人

お勧めしない人

これから簿記を勉強しようとする人は、読まないほうが良いと思います。
700ページ超あるので、心折れると思います…

(私見)簿記と会計の関係性

本書を読み、思ったので。

簿記と会計を厳密に分別することに、大した意味は無いです。
企業会計原則上、「正規の簿記の原則」が存在する以上、会計は簿記を包含する、と考えてよいでしょうし。
ただ、学習という観点からは、あえて分けることで、「つながりを明確にする」ほうが、個人的には良いと思っています。
(このあたりは、システム設計でも同じですね)

会計

会計は、「現実の認識方法」と「表現方法」を定義するものだと思っています。
個々の会計基準(リースとか、退職給付とか)は、「現実(取引等)の認識方法」を定めています。
財務諸表の形式は、「表現方法」を定めています。

会計としては、「認識したものをきちんと表現する」ことを要求しています。

簿記

簿記は、「財務諸表をどのように作成していくか」の手順を定義するものだと思っています。
例えば、簿記では「試算表」というものが出てきますが、これは検算目的で作成します。
会計学では、「試算表を作れ!」などという要求は存在しません。

財務諸表を作成するために、普段からどう仕訳を作成しておくか、等の手順を定めるのが、簿記だと思います。
決算で財務諸表を作成しますが、それで苦労したくないなら、ちゃんと帳簿付けましょう、と言われる所以も、ここにあります。

社員の交通費を、毎日計上するか、月次で計上するか、半年まとめて計上するか、等は、簿記で決めれば良いことです。
会計としては、「事業年度分をちゃんと計上していればいいよ」という要求です。


700ページ超読むのはつらかったですが、読んでよかったと思っています。
10年来の知識の埋め合わせになったこと、「伊藤レポート」等について知れたこと、実例を知れたこと等、読んでよかったことは本当に多かったです。

ではでは、こんなところで。