SE(たぶん)の雑感記

一応SEやっている筆者の思ったことを書き連ねます。会計学もやってたので、両方を生かした記事を書きたいと考えています。 でもテーマが定まってない感がすごい。

日商簿記1級に落ちたので敗因を分析する

久々の会計ネタです。

以前、こんな記事を書いた通り、日商簿記1級を受験しました。

hiroronn.hatenablog.jp

ええ、タイトル時点でネタバレですが、落ちました。

点数はこんな感じです。

科目 点数
商業簿記 16点
会計学 12点
工業簿記 17点
原価計算 20点
合計 65点

点数的には、そこそこ惜しいと思います。
あと数問当てていれば…という感じです。

素直に反省するのはきっと後のためになるので、敗因分析します。

商業簿記

問題:ソフトウェア受注開発を行う会社の決算整理後残高試算表の作成

間違ったところ

  • 退職給付

期首時点金額

科目 金額(千円)
退職給付債務 400,000
年金資産 280,000
未認識数理計算上の差異 36,000
退職給付引当金 84,000

割引率等は省略です。

過年度に発生していた未認識数理計算上の差異が、「2年前発生」であることを見逃しました。
よって、差異調整が4,000千円でよいところを、3,600千円と計算し、全てがずれました。
これはね…痛い。

たぶん、ここが合っていれば、5点ぐらいは稼げていました。(そのぐらい重要な計算だった)

ソフトウェアの工事進行基準を適用していますが、わりとどうでもよく、

退職給付費用の30%を、ソフトウェア仮勘定に振り替える

という部分が上記のミスでずれるため、合わなくなります。

教訓:退職給付の差異は、すでに処理された部分も加味する

会計学

第1問

文章の穴埋めです。
二問間違っています。まあ、いいでしょう。(よくない)

第2問

プット・オプションですね…無理です

時間的価値と本源的価値を区別せずに一括して処理する場合とか、ごめんなさいわかりません。
これは解説を読みたいです。

第3問

株式発行による事業分離(会社分割)です。

事業分離する場合は、その後もその事業に対する支配権を持つか否かによって、時価評価するか簿価評価するか決まります。
支配が継続する場合は簿価評価で、現金を対価とするように、支配が継続されない場合は、売却とみなされ、時価評価(移転損益を実現させる)します。
2017/08/01追記:『事業分離等に関する会計基準』には、受け取った財産は時価で計上し、移転した資産負債(簿価)で、移転損益を計上、とある。

…という知識はあるのに、自分を信じられずに時価評価しました。

実現概念は本当に大事です!!!

支配関係なし→株発行により子会社(60%保有)となるため、子会社への事業移転となり、ここは簿価評価です。

移転は簿価ですが、連結の資本相殺では、子会社を時価評価します。

なお、のれんと資本剰余金を分離(取引の擬制)がわかっていなかったため、結局解けなかったと思います。
なぜか、のれんの金額は合いました(笑)

工業簿記

なんだか妙に複雑な、相互配賦法の問題でした。

これは、おおむね解けていた自信はあったのですが…

予算差異と操業度差異を出す問題で、途中まで解答合っていたのに、信用できず変更した部分が、結局最初の回答が正しいという。
自分を信用できなかったところが敗因です。

あと、理論がまるで合ってない。

原価計算

第1問

活動基準原価計算です。簡単でした。
これで一問ぐらい落としている感じですが…でも、例年に比べたら、非常に簡単でした。

第2問

これは落としてはいけない(戒め)
ええ落としましたとも。

第3問

速度低下ロスとか、チョコ停ロスとか、なんだかよく分からない差異分析でした。
すごーくよく読むと、解けるような気がします。
同じ問題は、まず出ないと思うので、差異分析そのものの考え方を知っている必要があると思います。

総括

商業簿記

退職給付が解けていれば、もう少し点数が稼げていたと思います。
しかし、さすがに覚えました。

会計学

個人的には、ここが10点未満になると思っていましたが、意外とギリギリ取れていました。
この問題は解けなくてしょうがないと思います。

工業簿記

自分を信じられなかったのが、何よりも痛いです。
正常配賦額と差異以外の計算はすべて正解なので、いい線いっていたのですが…

原価計算

第2問を落とすのは…ダメですね。

全体的な視点

そもそも過去問しか解かないとか、甘く見過ぎ
↑これはあります。
そもそも、知識のリフレッシュを目的としており、全力で合格を狙っていないところが、甘すぎます。

今回は、会計学がやたらと難しいことを除けば、わりと易しめだったと思います。落ちたけど
ポカミスで落としている工業簿記と原価計算が、本当に惜しい。
それ合ってたら合格なんですけどね!

工業簿記は、ぱっと見、どこから手を付ければよいのか分からないほど難しいのですが、地道につなげていくと先に進める感じが、解いていて楽しかったです。
なんとなくの理解だった退職給付を理解できたので、十分収穫はあった、と考えています。

次受けるとしたら、また頑張ります。


2018/02/13追記
次の試験で合格したので、その記事貼っておきます。

hiroronn.hatenablog.jp